【浄化槽暮らし現役に聞く】浄化槽×浸透ますで4人暮らし!5年以上暮らしてわかった…

こんにちは、山梨県甲斐市のひかわ工務店です。
今回のコラムでは、浄化槽を使って暮らしているひかわ工務店スタッフを直撃取材!
どんな暮らし方をしなきゃいけない?どんなトラブルが起きた?といった、リアルなレビューを教えてもらいました。
家づくりを検討している人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね♪
浄化槽そのものの解説は、こちらの記事を覗いてみてください!
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…*浄化槽暮らし現役スタッフ*…
ひかわ工務店広報スタッフ。新築して8年くらいの2児の母。
自宅には下水道が届いておらず、放流先もないので、浄化槽+浸透ますを使って排水処理を自宅敷地内で完結している。

家を建てる土地に公共下水道が通っている場合は、排水管を下水道に接続して生活排水を流します。
そうして下水処理場にはたくさんの家庭から汚水が集まり、微生物の力を借りて汚水を浄化していますよね。
一方、浄化槽を使って排水する場合は、自分の家から出る生活排水を、自分の家の浄化槽で微生物の力を借りて浄化するというわけなんです。
浄化槽にいる微生物(バクテリアや原生生物など)は、下水処理場で浄化の工程を担っている種と基本的に同じ仲間。
しかし下水処理場のような”微生物が元気に働いてくれる環境”をモニターして管理する仕組みは整っていないため、専門業者による定期的な保守点検や内部清掃が必須になります。
浄化槽暮らしで「排水に気を遣わないといけない」とよく聞くのは、微生物にとって生きやすい環境を守るため、という理由があるからなんですね!

まず最初に思いつくのは、塩素系の洗浄剤を使用する頻度です!カビ取りの塩素系漂白剤や、パイプのぬめり取り、トイレの黒ずみ取り、洗濯槽洗剤など、殺菌力の強い洗剤を使いすぎると微生物を一時的に弱らせてしまいます。
連続使用で死滅させてしまわないよう、念には念を入れて塩素系洗剤は一日に一回まで、説明書きの量を守って使うようにしていますね。
ちなみによく「塩素系ではなく酸素系洗剤を買うようにしよう」みたいな情報も出てくるんですけど、ズボラな私はこまめにお掃除できなくて…毎度毎度、ある程度汚れてからお掃除するので酸素系洗剤では汚れが落ちないことが多かったんです。住みはじめこそ酸素系洗剤を買うようにしていましたが、気を付けていれば微生物も元気でいてくれることが分かったので、今は塩素系洗剤も使っています!
調理に使う油やドレッシングに含まれる油など、油分の多いものは配管の中で固まったり、微生物を窒息させる可能性があるため、浄化槽の家庭でも下水道の家庭でも排出NGとされています。
キッチンペーパーに染み込ませたり、油用の凝固剤を使って「可燃ごみ」として処理するか、ペットボトルに移し替えてからリサイクルステーションなどの「回収拠点」に持ち込むことが鉄則です!
基本的に下水道でも以下のものの排出は非推奨ですが、浄化槽暮らしでは特に気を付ける必要があります。
●吐しゃ物
配管や浄化槽内での「詰まり」を引き起こす可能性や、胃酸によって水質に変化を起こす可能性があります。
嘔吐をコントロールするのは難しいですが、なるべくポリ袋に収まるように嘔吐し、漏れないよう密封して可燃ごみとして処理することが推奨されています。
●多量のトイレットペーパー
主成分のセルロースを微生物が分解しにくいこともあり、一度に多量のトイレットペーパーを流すことで分解が追いつかず、異臭などの原因になってしまいます。
また、分解しきれなかったセルロースは堆積して汚泥となります。毎回のトイレで使うトイレットペーパーの量が多くなると、汚泥が溜まるスピードも速くなってしまうため、浄化槽清掃を依頼する頻度が上がる可能性も十分にあります。
●食べ残し
浄化槽の中にいるのは、肉眼では見えないほど小さな微生物たちです。小さくても形のある食べ残しは微生物にとってあまりにも大きい有機物なので、分解に時間がかかり、異臭や汚泥増加の原因をつくってしまいます。
●絵の具、墨汁
絵の具や墨汁には微生物が分解できない成分が含まれているため、浄化槽の不具合を引き起こしやすくなります。
絵の具や墨汁に限らず「濃い有機物」を流すと、微生物が分解しようと酸素を急激に消費するため、ブロワー※での酸素供給が追いつかず窒息してしまう可能性も。
※ブロワー…浄化槽内部に酸素を送り込むための装置。本体は地上に設置されます。浄化槽の中には酸素を嫌う嫌気性の微生物が住む部屋と、酸素を好む好気性の微生物が住む部屋に分かれており、ブロワーは好気性の微生物がいる部屋にだけ酸素を送り込んでいます。


保守点検は、国家資格である浄化槽管理士が行います。
家の引き渡し前後に住宅会社から専門業者(浄化槽管理士が在籍している点検業者)を紹介してもらうケースも多く、スムーズに契約まで進むことが多いようです。
浄化槽の清掃は、自治体の許可を受けた清掃業者が行います。
保守点検と清掃の両方を担う会社は珍しく、基本的には点検業者と清掃業者の二か所との契約になります。
一見複雑そうですが、この二社が提携していることも多々あるため、スムーズに話が進むことが多い印象です。

一般的な大きさ(人槽と表す)の家庭用合併浄化槽の場合、
●4か月ごと(年3回)の保守点検
●年1回以上の清掃
●年1回の法定検査※の実施
●設置から数か月後に行う初回検査
の4つのメンテナンスが「浄化槽法」によって義務付けられています。
※法定検査は、都道府県知事が指定した検査機関が行います。事前にハガキ等で日程を通知され、その時間に在宅できない場合は点検清掃記録簿(点検や清掃のたびにもらう報告シートをファイリングしたもの)を分かりやすい場所に置いておく必要があります。
保守点検と清掃の費用は、業者の設定価格によって異なります。
●保守点検の費用相場
山梨県では、一回あたり5000円前後、年間で1万5000円前後になることが多いようです。
●浄化槽清掃の費用相場
山梨県では、一回あたり1万5千円~2万円くらいになることが多いようです。
●法定検査の費用
法定検査の費用は、管轄する県によって異なります。
10人槽以下(二世帯住宅でも10人槽までの大きさになることが多い)の場合、山梨県では初回の検査が8,500円、年1回の検査が4,500円と定められています。
お風呂の時間と洗濯機を回す時間が重ならないように気を付けているんですが、ちょっと不便です。浴槽のお湯を抜くのと洗濯機の排水のタイミングが被ると、浄化槽での処理が追い付かなくて、この後お話しするトラブルにもつながるんですよね。我が家では大体、みんながお風呂から上がって30分以上経ってから洗濯機を回すようにしています!
あと、浄化槽の蓋の上や、浄化槽の周辺にほとんど物を置かないように気を付けています。浄化槽の設置場所って大体敷地の端っこで、大きさも駐車場1台分くらいなので自転車置き場にちょうどいいんですが、保守点検などの際には事前に物をどかしておかなきゃいけません。なにせズボラなもので、外に出て物を動かすことも面倒くさくて…。点検業者さんが作業しやすいように、浄化槽まわりと、立水栓から浄化槽までの道のり(保守点検には外の水道を使う)には物を置かないようにしています。下水道が通っていれば好きなものに使えるスペースだったと思うと、ちょっと不便かも。
何回も出てきてすみません(笑)お子さんがいるご家庭だと、子どもたちに「こういうのは流しちゃダメ」って根気強く教えないといけないのがちょっと大変かもです。ねんどが付着したまま手を洗ったり、絵の具がべったりついたパレットを「自分で洗える」って自信満々で流しちゃったり。親がしっかり意識して暮らしていないと咄嗟に止められないので、浄化槽暮らしが決まったら、少しずつでも正しい情報を学んでいきたいですね!
暮らし始めてからのトラブルとしては、異臭や異音、水の逆流などが上げられます。
●異臭
住み始めてからバクテリアの数が安定するまでの数か月間は「浄化槽に近づくと臭い」と感じることが多いようです。半年以上経っても臭い!という場合は、バクテリアの数が減っていたり、汚水を浄化しきれないまま排水されている可能性があります。
●異音
ブロワーの「ブオオオ」という音の他に、「ビビビ」といった音がすることがあります。多くの場合はブロワーに触れている土台や配線と共鳴してしまっているので、マットを敷いたり配線を遠ざけたりして解決します。周りに共鳴するものがないのに異音が止まない場合は、内部で部品が取れている可能性があります。
●水の逆流
汚泥が溜まりすぎたり、短時間で大量の水を流したり、浄化後の排水先が冠水していたりすると、浄化槽がいっぱいになってしまいます。その状態で生活排水を流していると、家の中の排水管も水が詰まった状態になり、例えば「トイレの水が流れない、おまけにお風呂の排水溝から水が逆流してきた」なんて事態に。

浄化槽暮らし8年の中で、一番大きなトラブルは上の一覧で言う「水の逆流」ですね。我が家の場合は最初に設置してもらった浸透ますが小さかったみたいで、ある日浸透ますが満水になって溢れかえり、浄化槽ももちろん満水になり、気が付いたらお風呂もトイレも逆流してプチ浸水してしまいました。この土地の水はけと浸透ますのサイズのバランスが取れていなかったのか、はっきりとした原因は分からなかったんですが、緊急工事で浸透ますのサイズを5倍くらい大きくしてもらってトラブルは収まりました!大きくなりすぎて笑ってしまったのは最早いい思い出です。
トラブルってほどではないんですが、風向きによっては部屋の中に浄化槽のちょっと嫌な臭いが入ってきます。浄化槽のすぐ近くにある楽器部屋なんですが、壁付けの給気口があるので…。間取りがもうちょっと違えば、この位置に給気口をつけることはなかったと思うと、惜しいなと思いますね。

浄化槽暮らしの現役に聞く、リアルなレビューをお送りしました!
これから浄化槽暮らしを始める人の参考になれば嬉しいです♪
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ほかにどんな記事があるか、ぜひ見ていってくださいね。




