対談コラム
【Q&Aコラム】虫苦手さんへPart2!新築戸建ての「虫」事情…家の中で虫を見つけたらどうする?【虫画像なし】
家づくりコラム
こんにちは、山梨県甲斐市のひかわ工務店です。
夏も本番に入り、蝉の鳴き声も聞こえるようになりましたね!
一方で虫が苦手な人にとっては、いつ自分の生活圏内に虫が登場するか……と怯える日々を過ごす季節でもあります。
ひかわ工務店のブログでは、家づくりの際に少しでも不安要素を減らしたい人のため、以前に「新築戸建ての虫事情」を紹介するブログを作成しました。
このブログにご好評をいただき、今回は前回書ききれなかった「虫を見つけたらどうする!?」という疑問について深堀りし、Q&A形式で解説していきたいと思います!
前回のコラムと併せて参考にしていただければ幸いです♪
前回の虫苦手さん向けコラム(虫画像なし!)
当記事では不快感の軽減を目的として、あの黒くて素早い不快な虫を「G」と表記させていただきます。その他の虫については名称を明記しますので、字面でも無理!というくらい虫が苦手な方はご注意ください。
Q1:Gは1匹見たら100匹いるとよく聞きます。1匹倒したら、すぐに置き型や燻煙タイプなど速攻性のある駆除剤を買うべきですか!?
新築住宅、特に基礎断熱の場合に、すぐにGが住み着いているという可能性は低いと思います。
普段から清潔にしているのであれば、その1匹は窓や玄関から侵入してきた「野良G」だと考えられますので、まずは冷静に駆除しましょう!
駆除の際は、叩いて潰さずに殺虫剤や凍らせるスプレー等を用いて科学の力でやっつけるのがおすすめです。Gを叩き潰した際に出てしまう体液にはさまざまな病原菌が含まれており、アルコールでよく掃除しないと完全除去できないとも言われています。
また掃除機で吸い取って駆除する人もいるのですが、確実に仕留めるには不安が残ります(掃除機を故障させる可能性も)。
最近は100円ショップで「掃除機のノズルにつけてGに触れずに駆除」できる便利グッズを購入できるようなので、掃除機を使って駆除したい方はこうした専用アイテムを活用するのがおすすめです。(SNSでは「ゴ○すぅ~ぽん」という商品がバズっていましたね!気になる人はぜひ検索してみてください)
駆除剤をすぐに設置・使用するべきかについては、不安を取り除くという意味では使用する価値が十分にあると思います。(ちなみに誘引系の駆除剤は周辺のGを呼び寄せてしまうと勘違いされがちですが、メーカーによると効果範囲は30cm~100cmで、壁の向こうまで効果が及ぶこともないとのことなので安心できそうです)
最初にお伝えしたように、新築住宅の場合はたまたま侵入してきた野良Gの可能性が高いため、侵入経路の特定と対策を行うことの方が優先順位が高いと考えられます。
前回の虫苦手さん向けコラムでもご紹介しましたが、虫の侵入経路として最も多いのは窓です。
網戸にして開け放す際はサッシの隙間がより少ない方法で開ける(前回のコラムでご紹介しています)、網戸を目の細かいものに貼り直す、そもそも窓をほとんど開けずに生活できるような性能の家を建てる……など、窓まわりの対策を優先的に行いたいですね。
その他の対策も前回のコラムでご紹介しているので、よろしければ併せて読んでみてください!
前回の虫苦手さん向けコラム(虫画像なし!)
Q2:ウッドデッキの下に枯れ葉が溜まって、多分虫がいっぱい住んでいます。放置したらやばいですか?
虫が大量発生している場合は、確かに”やばい状況”かもしれません。
ウッドデッキの近くには窓もあると思いますので、窓から虫が侵入してくる可能性が高まるためです。
雑草が生えていて虫が大量発生してしまう場合は、防草シートを施工することをおすすめします。
防草シートは敷いているけれどウッドデッキの下が吹き溜まりになって、枯れ葉が虫の住処になっている……という場合は、ホームセンターでブロワーを買って枯れ葉を吹き飛ばすのもおすすめです。
トビムシ(全長1~2mm)、アブラムシ(全長2~3mm)など小さな虫の大量発生は発見が遅れやすく、気が付いた時には家の中で「扇風機をどかしたらいっぱい死んでた」というような戦慄する状況に陥っていることも。
引き違いの掃き出し窓の小さな隙間から行軍してくることもありますから、やはり虫対策は”根本を絶つ”ことが大事ですね。
Q3:外にある給湯器の配管周辺に虫が住み着いています。ここから家に侵入してきますか?
給湯器の足元(配管カバーの中)は暖かく、暗くて湿っているので虫が住み着きやすい場所でもあります。
基本的に配管が外壁を貫通する部分には「コーキング」と呼ばれる隙間埋めの処理が行われます。
万が一この施工が正しく行われておらず、配管と壁の間に隙間ができているとすれば、床下や居住空間にまで虫が侵入してくる可能性が高くなりますね。
住み始めてから給湯器の施工を自力で確認するのは難しいため、もしコーキングの様子を知りたければ家を建てた建築会社さんに問い合わせてみてください!
Q4:床下に小さな虫がたくさんいるのを見つけてしまいました……。ど、どうしたらいいですか?
この質問の場合は、基礎部分の工法の違いによって2通りの対処が考えられます。
①基礎断熱の場合
基礎断熱工法では床下まで室内と同じ扱いになり、室内に近い”密閉性”が必要になります。
床下に虫がたくさんいる、つまり外部から侵入しているとなると、どこかに侵入路=隙間が生じている可能性があるため、すぐに建築会社さんに点検してもらいましょう!
大量ではなく数匹の場合は、水道配管の周辺や、床下を通気させるための床面通気口など、床板に穴があいている場所のどこかから虫が落下してしまった可能性があります。
どこから落ちたのか特定するのは難しいと思いますが、もし発見することができたらその隙間をコーキングなどで塞ぐのも有効です。
(床下空間を通気させるための床面通気口は、完全に塞いでしまうと空気の流れが滞って人体にも家にも影響が及びます。あくまで虫の通り道を塞ぐ、という意味で覚えてくださいね!)
②床断熱の場合
床断熱の家の場合、床下空間は”屋外とほぼ同じ扱い”になるため虫がいても不思議ではありませんが、大きな虫が入ってきている場合は注意が必要です。
床断熱の家では外壁の水切りの下端が床下空気の出入口になっているのが一般的なのですが、水切り自体が大きな虫やネズミの侵入を防ぐ構造になっています。
そのため大きな虫が床下に侵入していることを発見した場合は、水切りに不良が起きているかもしれません。
また小さな虫の床下への侵入は”織り込み済み”とも言えますが、床下から室内にまで入ってくる場合はどこかに想定外の隙間が生じていると考えられますので、侵入路を特定して隙間を塞ぐといった対処が必要です。
いずれにしても虫について困ったことがあった場合は、建築会社さんに連絡して一緒に対処法を考えてもらうと確実ですね!
※基礎断熱と床断熱の違いについては、こちらの記事も読んでみてください♪
Q5:窓枠の近くで虫が死んでいることが多いので、侵入路と思われる窓枠に防虫スプレーをかけようと思うのですが効果はありますか?
侵入してくる虫に対して効果のある薬剤であれば、一定の効果は期待できます。
虫よけスプレーをしていても蚊に刺されることがあるように、どうしても薬剤を突破してくる虫というのも一定数いるものです。そのため、やはり侵入経路を特定して根本を絶つことが大事ですね!
歩いて侵入してくる虫であれば、防虫スプレーと併用してガムテープなどのトラップを何か所かに設置することで「どこから最も多く侵入してきているか」を特定することができます。
その場所が畳に近ければ、畳をめくって(持ち上げて)その下の状況を確認してみるのもおすすめです。
侵入経路を特定できない、特定できても市販の殺虫剤等では対処法がない、という場合には、いよいよ害虫駆除のプロの出番になるかと思います。
一度建築会社へ連絡して、同じように悩んでいるオーナーさんがいないか、どう対処しているかなどを確認してみてもいいですね。
もうひとつ大切なことは、害のある虫かどうかを確認することです。
家(建物)にとって害があるかないか、人体にとって害があるかないか、それらの害がなくても、自分の精神に害があるかないか。
突き詰めて考えると、時々出没する小さなクモくらいなら「見つけたその都度外に逃がすor駆除すればいいか」と思える人もいるのではないかと思います。
その虫の「害」のレベルについても、考えてみてもいいかもしれませんね。
(ちなみに筆者は非常に虫が苦手なので、クモくらいなら許しましょうと言いたいわけではありません。皆さんのお気持ち、とっても分かります!)
今回は「新築戸建ての虫事情」対処編をお送りしました!
地面と接している一軒家に住んでいて、小さな虫一匹も目にしないというのは正直難しいところですが……「虫苦手民」の皆さんが少しでもリラックスして毎日を過ごせるよう、情報発信をすることで応援していきたいと思います♪
前回のコラムもぜひ、読んでみてくださいね!