施工事例
【超入門!ざっくり家づくり講座】#51「断熱窓ってどんな効果があるの?ペアガラスとか樹脂サッシってどういう意味?」
家づくり講座
こんにちは、山梨県甲斐市のひかわ工務店です。
家づくりの情報を集めていると、断熱窓の重要性について触れている投稿を目にしたことがあるのではないでしょうか?
何気なく家に取り付けられているように見えますが、実は窓こそが“熱の出入り”の最も多い場所。
夏場は室内の熱(エアコンで冷やした室温)の70%が窓から出ていってしまい、逆に冬場は外から侵入する熱(冷たさ)の内50%が窓経由であるとされています。
今回は家の快適さを大きく左右する「断熱窓」についてざっくり解説していきますので、ぜひ参考にしていってくださいね!
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POINT1:「断熱窓」の意味は?
「断熱窓」という言葉は特に基準となる数値などが定められておらず、高い断熱効果が期待できる窓の総称です。
多くの場合、複層ガラスの窓のことを断熱窓と呼びますが、その中でも断熱性能には差があります。
また一緒くたに考えられがちですが、ガラスの枚数とサッシの素材は別の要素になるため、ガラスだけでなくサッシにも注目して検討する必要があります。
まず先に、断熱窓を検索するとよく出てくるキーワードについての説明です。
ペアガラス
ガラスが二枚あり、ガラスとガラスの間に乾燥空気など気体を封入した窓です。空気が間に入ることで断熱性を高めています。
トリプルガラス
→ペアガラスのガラスが3枚になったバージョンの窓で、さらに高い断熱性能を発揮します。トリプルガラスの窓になると、サッシや乾燥空気など他の部分も一緒にグレードアップされている商品がほとんどになります。
複層ガラス
→複数枚のガラスでできているという意味なので、ペアガラスとトリプルガラスの総称です。
Low-Eガラス
→ガラスの表面にLow-E膜という特殊な金属の膜をコーティングすることによって、太陽の放射熱を和らげる効果を得た窓ガラスです。単層(一枚)のガラスで使われることはあまりなく、ペアガラス・トリプルガラスで本領を発揮します。
アルミサッシ
→サッシ=ガラスをはめ込んでいる周りの枠がアルミ製のもの。樹脂製と違い熱は伝導しやすいのですが、耐久性は確かなものです。
樹脂サッシ
→サッシが樹脂製のもの。樹脂の熱伝導率の低さを生かして、窓全体の断熱性を高めてくれます。
複合サッシ
→室内側には断熱性の高い樹脂製サッシ、室外側には対候性の高いアルミ製サッシを使ったハイブリッドのサッシです。価格としてはアルミサッシ以上樹脂サッシ以下の中間として位置づけられることが多く、温暖な地域で重宝されています。
アルゴンガス入り
→ガラスとガラスの間に封入する乾燥空気として「アルゴンガス」を使ったもので、トリプルガラスの製品でよく使用されます。アルゴンガスは空気よりも熱伝導率が低く、比重が重いことから内部で対流も発生しづらいため、より高い断熱効果を発揮してくれます。
近年では、熱伝導率がアルゴンガスの半分ほどで更なる断熱性を期待できる「クリプトンガス」を使った商品も出ており、窓の進化には目が離せません!
このほか、あまり話題にはならないものの「スペーサー」という部材も重要です。ガラスとガラスの間に挟んで、乾燥空気を封入する空間を確保する役割があるのですが、こちらもアルミ製のものと樹脂製のものがあります。
POINT2:自分の家に必要なのはどんな断熱窓?
前述の通り、ペアガラスの窓よりもトリプルガラスの窓の方がサッシや封入する空気、スペーサーなどが良いものであることが多いため、断熱性も高くなります。
価格としても、同一メーカーのペアガラスからトリプルガラスにグレードアップすることで1.5倍~2倍のコストアップになるため、自宅の窓すべてをトリプルガラスの窓にする選択は難しいものです。
山梨県は国の定めた省エネ基準における地域区分によると、盆地の中心部がほぼ5地域と6地域に指定されています(下図参照)。
そのため、本当の意味で高性能住宅※であればトリプルガラスでなくても快適に住める地域がほとんどです。
※高性能住宅の意義、意味についてはこちらにて説明しています!
断熱性能がより高いトリプルガラスの窓は、体感の暑さ寒さを和らげるためにピンポイントに使っていくのがおすすめです。
POINT3:トリプルガラスの窓をピンポイントに使う
例えば、一か所だけペアガラスからトリプルガラスの窓にグレードアップした場合、家全体のUA値(設計上の断熱性を表す数値)にはほとんど影響がありません。
しかしその窓がソファの真横やベッドの脇にあるものだったら、体感の暑さ・寒さに大きな違いが出るのは想像に易いですよね。
真夏の窓際のぼんやりとした暑さや、真冬の窓際の這い寄るような寒さが軽減されることで、身体的だけでなく精神的にも健康に過ごすことができます。
ほとんどの人が限られた予算内で家づくりをしますから、山梨県、特に盆地周辺で建てる場合は全ての窓をトリプルガラス(樹脂サッシ)のものにすることは現実的ではありません。
だからこそのピンポイント使い、ぜひ参考にしてみてくださいね。
POINT4:断熱窓と同様に“建物の性能”も重要
どれだけ窓の断熱性能が高くても、家自体がすきま風だらけでは意味がなくなってしまいます。窓から熱が伝ってこない代わりに、それらがすきま風に乗って室内に入ってきてしまうためです。
断熱窓の性能を生かせるように、すきま風が限りなく少ない、かつ魔法瓶のように保冷保温の効く建物をつくることで、思った通りの住みやすさを実現することができます。
ひかわ工務店では高い気密性・断熱性と高効率な換気で“快適な室内環境を保ち続ける”家を建てているので、断熱窓を採用した際にしっかり性能を発揮してくれますよ♪
快適さを体感したい方はぜひ一度、モデルハウスや見学会に遊びに来てくださいね。
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