“土地有り”なのに、土地なしと総額が同じくらいになるケースがある?

家づくりコラム

こんにちは、ひかわ工務店です。
家づくりをご検討中の皆さんの中には、譲り受けた土地に家を建てたいという「土地有り」状態の方もいらっしゃると思います。

単純に考えると土地探しから始める「土地なし」の状態よりも、「土地有り」の方が土地購入代の掛からない分、総額が安くなるのでは?と思われがちなのですが、実はどちらも変わらないケースもあるのです。

 

 

例えば、譲り受けた土地の地目※が「宅地」でない場合
地目変更をして実際に家を建てられるようになるまでに、いろいろな手続き・工事が必要になるため、それに伴う大きな費用が必要になります。

地目……不動産登記法に基づいた、土地の登記記録のひとつ。その土地の用途が公的に認められた上で登録される。

地目は宅地を含めて23種類ありますが、家づくりのご相談で最も多いのは「田」や「畑」といった農地からの転用です。
転用には、登記や測量のために行政書士・土地家屋調査士へ支払う依頼料や、人が住む土地として問題が生じないよう整備する「造成工事」の費用など、いろいろな場面でお金がかかります。

 

また農地は基本的に土地が広く、分筆(法的な土地の分割)が必要になる場合も多いため、さらに複雑な手続きが必要になって費用も高くなってしまうのです。

 

 

造成工事」では、土地の状態にもよりますが、主にごみの撤去や地ならし、地質変更、地盤改良、土盛など重機を使った大掛かりな工事を行います。
加えてほとんどの場合、水道を引き込んだり、雨水排水を整備したりする「付帯工事」も必要になり、その分の費用もまた積み重なります。

これらを全て含めた結果、農地転用に5~600万円以上掛かってしまうケースもあるのです。
その場合は、すでに宅地として造成済みの土地を新たに購入した方が安く済んでしまう可能性があります。
「土地有り」だけれど、「土地なし」の方と総額があまり変わらないことがある……なんて意外ですよね。

 

今後農地を譲り受けた際には、宅地へ転用する以外にも、そのまま運用するという選択肢があるということを思い出してもらえたら嬉しいです。
さらに詳しく聞きたい!という方は、お気軽にお問合せくださいね。