施工カタログ
【2024年最新版】【超入門!ざっくり家づくり講座】#12「基本の外壁材5種類を学ぼう◎窯業系サイディング|塗り壁|ALCボード|タイル|ガルバリウム鋼板」
家づくり講座
こんにちは、山梨県甲斐市のひかわ工務店です。
SNSで家の写真を眺めていると、ふと指を止めてしまうような素敵な外観に出会うことがありますよね。
「外観」は、家の構造や外構のデザイン、そして外壁の雰囲気によってもがらりと印象を変えられます。
今回は外観の”印象”となる【外壁材】から基本の5種類について解説していきますので、ぜひ家づくりの参考にしていってくださいね♪
目次
基本01:窯業系(ようぎょうけい)サイディング
基本02:塗り壁
基本03:ALCボード
基本04:タイル
基本05:ガルバリウム鋼板
今回のざっくりまとめ
基本01:窯業系(ようぎょうけい)サイディング
工場生産された「サイディングボード」という板をその家に合わせてカットし、現場で張り合わせて施工していくのが”サイディングの外壁”です。
窯業系以外にもいくつか種類がありますが、ほとんどの場合は「サイディング」と言えばまず窯業系サイディングのことを指していると考えてOKです。
(5番目に紹介するガルバウム鋼板は”金属系サイディング”に分類されますが、サイディングというより”ガルバリウム鋼板”や”ガルバ”と呼ばれることが多いイメージ)
「窯業系サイディング」は、セメントと繊維質を混ぜ合わせて板状に成形した部材です。
主なメリットは
材料費&施工費の安さ
デザインの豊富さ
の2つ。他の外壁材に比べると、窯業系サイディングは最も安価に施工できる可能性が高くなります。
(※サイディングのグレードによっては高価な製品もあるため、ここでは一般的に使われることの多いグレードの特徴としています。)
また安価に製造できるとあって、デザインの種類もかなり豊富です。
タイル調や木目調など高級感のあるデザインも、本物の質感に近いものがどんどん開発されているため、憧れの外観に近いデザインを窯業系サイディングで実現できることも大きなメリットになっています。
主なデメリットは、ボード同士のつなぎ目を埋めるための「シーリング」というゴムが劣化してしまうため、環境によりますが10年程度を目安にシーリングの打ち替えをしたり、10年~15年ごとを目安にサイディングボードを張り替えたりと継続的なメンテナンスが必要になることです。シーリングは早ければ5年ほどでひび割れるケースも…。
このデメリットを軽減するために、シーリング不要の施工方法が開発されるなど、各社で研究と商品化が進められています。
また窯業系サイディングは建売住宅で使用される割合もかなり高いため、人によっては「建売のイメージがある」と感じて注文住宅では採用したくない、と考えることもあるようです。
基本02:塗り壁
塗り壁とは、モルタルや専用サイディングなどの”下地”の上に塗材を塗って仕上げた壁のことです。
仕上げ材の種類は主に土、漆喰、珪藻土などが挙げられますが、近年は「塗り壁仕上げ材」として製品開発された材料が主流になっています。中でもアイカ工業の「ジョリパット」は、有名なので聞いたことのある方も多いかもしれませんね。
塗り壁の主なメリットは
デザイン性の高さ
仕上がりの美しさ
の2つです。
塗り壁仕上げは「左官職人」さんが仕上げ材を直に壁へと塗り付けていくため、その時だけの唯一無二のデザインが生まれます。また継ぎ目のない施工が可能なため、芸術性の高い美しい仕上がりにもなります!
一方、塗り壁の主なデメリットは
左官職人さんの熟練度が必要なこと
ひび割れを避けられないこと
です。模様の出方や均一な施工(施工クオリティが高いほどひび割れの出現が遅くなる)は、左官職人さんの経験や技術に大きく左右されます。
そのため外壁に塗り壁を採用したい場合には、その住宅会社の”塗り壁仕上げの施工事例”を見に行っておきたいですね!
基本03:ALCボード
ALCボードとは、生産の際に圧力をかけて、内部に気泡をつくることで軽量化したコンクリートボードのことです。
有名な商品でいうと、旭化成建材の「へーベル」なら聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
ALCボードの主なメリットは、耐久性の高さ。内部に鉄筋が網目状に入っているため非常に強度が高く、ボード自体の耐久性は約60年とされています。
それでいて非常に軽量なため、建物の重量を軽くすることで地震の揺れを軽減する効果も期待できるんですよ。
ALCボードの主なデメリットは
デザインの幅の狭さと耐水性の低さ
コストの高さ
です。ALCボードは気泡が多いため、素の状態では水をよく吸って急速に劣化してしまいます。そのため耐水の塗装が必要になり、結果的にどれも似たようなデザインになってしまうんです。
またボード一枚の大きさが幅1820mm×高さ600mmなので使用枚数が多い=継ぎ目が多く、劣化が始まると一気に見た目を損なう点も気になるところですね。
基本04:タイル
タイルの外壁材としての主なメリットは
耐久性の高さ
高級感
です。タイルは非常に硬く、耐水性も高いため、台風などの災害にも非常に強い外壁材と言えます。
また、凹凸による陰影や自然の素材感、一枚一枚の表情が生み出す存在感など、高級感のある見た目も好評です。
タイルの主なデメリットは、施工時のコストの高さ。一般的な窯業系サイディングと比べると、約2倍のコストがかかってしまいます。
但し、継続的なメンテナンスまで含めた”トータルコスト”で考えると、案外他の外壁材を採用するのと変わらない場合もありますね。
メンテナンスが必要になるのはタイルの目地の部分や表面の汚れくらいで、タイル自体は「万が一剥がれ落ちた場合」や「飛来物の衝撃で割れた場合」など、運悪く破損することがなければ取り換える必要がありません。かなりサステナブルな外壁材ですね!
基本05:ガルバリウム鋼板
近年、外壁材として一大ブームを巻き起こしているのが、金属系サイディングに分類される「ガルバリウム鋼板」という材料です。
ガルバリウム(アルミニウム+亜鉛+シリコン、で構成された合金)でメッキ加工をされた鋼板で、下記の2種類に分けることができます。
- ガルバリウム鋼板……ガルバリウムメッキの鋼の板。主に板金屋さんが施工をする。
- 断熱材入りガルバリウム鋼板……金属系サイディングボードとして製品化されたもの。施工は板金屋さんに限らない。
近年使われているのは2.の断熱材入りガルバリウム鋼板なので、この記事ではこちらについてざっくり解説します!
断熱材入りガルバリウム鋼板の主なメリットは
劣化耐性の高さ
断熱性
遮音性の高さ
です。サビによって空いてしまった穴を、ガルバリウムに含まれる亜鉛が埋め、その亜鉛が溶けてしまった穴は、ガルバリウムに含まれるアルミが塞いでくれます。
この相乗効果によって、何十年もの長い期間、サビに腐食されにくくなるという驚くべき効果を得られるんです。
断熱材入りの外壁を使うことで、断熱性と遮音性の向上にも期待できます。
一般的な住宅に使われる外壁材の中では、特にガルバリウム鋼板(断熱材入り)とALCボードは遮音性が高いと言われているため、自宅で楽器を弾きたい・映画を大音量で見たいという方に選ばれることも多いようです。
またALCボードと同様に非常に軽い素材のため、建物が軽量化され、地震の揺れを軽減してくれる働きも得られます。
断熱材入りガルバリウム鋼板の主なデメリットは、
デザインが似てしまうこと
信頼できる施工業者が必要なこと
です。ガルバリウム鋼板は金属ならではの質感や、スタイリッシュな模様と塗装を楽しむことができる外壁材なのですが、どうしても「おっ、ガルバリウム鋼板の外壁だな」とひと目で分かるデザインになります。
そんなガルバリウム鋼板らしいデザインが好きな方もとても多いのですが、よりユニークなデザインを求める人にとっては物足りなくなってしまうかもしれません。
また、断熱材入りガルバリウム鋼板の施工には、金属系サイディングの施工研修を受ける必要があり、最も普及率の高い窯業系サイディングと比べると高度な専門技術が必要になります。
マイホームに採用したい場合には、建設予定の住宅会社が「これまでに断熱材入りガルバリウム鋼板の施工を数多く手がけているか」をあらかじめ確認しておきたいですね。
今回のざっくりまとめ
外壁材の種類を変えるだけで、家の雰囲気はがらりと変わります。
求めるデザイン、求める品質によって、予算とのバランスを考えながら最適なものを選びたいですね♪
ひかわ工務店の施工事例は、断熱材入りガルバリウム鋼板や塗り壁仕上げの外壁が多くを占めています。
豊富な経験と知識から、どんなに些細な疑問でもお答えしますので、ぜひ一度実物のモデルハウスに遊びに来てみてくださいね!
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