デザインコラム
【超入門!ざっくり家づくり講座】#43「新築工事の“雨降り”はOK?NG?」
家づくり講座
こんにちは、山梨県甲斐市のひかわ工務店です。
以前に比べて、近年は大雨や長雨が多くなったな~と感じませんか?
「新築工事に雨はご法度」なイメージから梅雨前の着工を避ける方も多いと思いますが、実際のところ新築工事には“雨降りOK”の工程と“雨降りNG”な工程があるのです。
そこで今回は、「新築工事と天気の関係」についてざっくりと解説していきます!
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POINT1:基礎工事は晴れ→雨が理想的
着工からほどなくして、家の土台となる「基礎」の工事が始まります。基礎は鉄筋とコンクリートでできており、この頑丈な土台の上に建物が組み上げられていって一軒の家になるわけです。
コンクリートはセメント・砂・砂利に水を混ぜ合わせて作られます。セメントと水が混ざることで化学反応を起こし、砂と砂利を巻き込んで強固に硬化していくという仕組みです。
洗濯物などの水が“蒸発”して乾燥する仕組みとは異なるので、コンクリートが固まる際には水が必要不可欠になります。
日差しが強かったり空気が乾燥したりしていると、硬化中のコンクリートの表面から水が蒸発していき、水分不足になった部分に水が移動してまた蒸発し……と繰り返すことでコンクリートの表面(上辺)だけが固まってしまいます。
すると強度が落ちてしまうことはもちろん、不揃いな硬化で余った水分が抜けだす先(=表面)が塞がれている状態になってしまうため、何年もかけてじわじわと基礎から湿気が上がり、床下が湿って建物全体にも影響※を与えてしまうのです。
※床下が湿ると……床や建物の歪み、沈下、シロアリなどの害虫が住み着くなど悪い影響が多々起きます。
コンクリートを固める際には、十分な水分を与えてじっくり固まってもらうのがベスト。実はコンクリートの硬化が完全に完了するには数十年かかり、最初の28日で8割がた硬化します。どんなにじっくり固めても、やりすぎということはないのです。
表面が急速に硬化しそうな時には、水を撒いたり冠水させた上にビニールシートを覆って蒸発から保護する場合も多々あります。
つまり、コンクリートが固まる時には【雨降りOK、むしろ歓迎】なんですね。
逆に、コンクリートを打設して(流し込んで)いる時には、水とその他材料の割合が変わってしまわないように【雨降りNG】ということになります。
最初は晴れ→そのあとは雨、が理想的というのは、ちょっと意外に感じますよね。
参考記事
POINT2:骨組みは防水シートを貼るまで雨降りNG
基礎が出来上がったら、その上に(木造の場合は)木材で骨組みを組み上げていきます。
この時、骨組みが湿っているまま壁を貼り、家を完成させてしまうと、壁の中に水分が籠って木や断熱材が劣化したり害虫が住み着いたりと、ひとつも良いことがありません。
通り雨で表面が濡れた程度であればすぐ乾燥するので問題ありませんが、中まで雨が浸透してしまうと乾燥に何日もかかり、工期が延びてしまうため、基本的には晴れが続く数日以内に骨組みを組み上げて、屋根と壁の防水シートを張り上げます。
(ちなみにひかわ工務店は、この作業を一日で終わらせるために組み上げる日=上棟の日には人員を増やし、木材も当日搬送することで濡らさないように管理しています)
防水シートを貼り終えた後は、シートに雨が付いても短期間で乾かせるため、もう雨の心配は要りません。
骨組みの組み上げ中は【雨降りNG】
防水シートまで張り終えたら【雨降りOK】
になるということですね。
おまけ:引っ越し時期が決まっている場合は工期に要注意
転職やお子様の入学などで引っ越したい時期が決まっていて、それに合わせて家を建てたいという場合は、工事にかかる期間=工期に十分注意してください。
会社によって工期の長さに差があることに加えて、これまでお話したような「雨降りが続いた場合の対応」についても、会社によって差があるためです。
天候を無視して工期を延ばさないことを優先する会社も少なからずあるため、根拠のない「お引越しに間に合わせます」という返事に対して、その理由を尋ねる冷静さをもつことを忘れないでくださいね。
着工までにも、プランの打ち合わせや土地探し、住宅ローンの審査など何かと時間がかかるのが家づくり。
大体でも引っ越し時期が想像できている方は、早めに動きだして損をすることはないはずです。
こうした情報収集から始めて、いざ見学会に行ってみようと思った時には、ぜひひかわ工務店のことを思い出してくださいね!
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