デザインコラム
【お洒落に暮らす】デザインコラム#18「失われつつある、家の『明るさ』をデザインする」
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こんにちは、山梨県甲斐市のひかわ工務店です。
ひかわ工務店自慢のデザイン力でお洒落に暮らすためのデザインコラム。第18弾は、家の「明るさ」をデザインする考え方についてのお話です。
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POINT1:断熱性能のために窓が減らされていく時代
現代では住宅における気密性・断熱性の重要性にスポットライトが当たるようになり、いかに“家の性能そのもので快適に、省エネに暮らすか”が良い暮らしの基準とも言えるようになりました。
その「性能」を損なわないよう、新築住宅から減らされつつあるのが「窓」です。
窓はたとえ閉めきっていたとしても、熱の出入りが最も多い場所。家全体の断熱性の低下を防ぐために、また防犯のためにも「窓を極力減らす」というケースが増えています。
(樹脂サッシや複合ガラスの進化によって断熱窓の効果も高まっているものの、まだまだ高額な商品ということもあり窓を減らすという判断になることが多い)
しかし、人の暮らしに自然光は必要不可欠です。日が昇ったら太陽の光を浴びて体内にセロトニン(神経伝達物質)が作られ、夕日を浴びるとセロトニンをもとにしてメラトニン(睡眠物質)が作られることで、一日の終わりにぐっすり眠ることができるのです。
そのためひかわ工務店では、高い断熱性を保ちながら自然光を取り込めるように窓の場所・高さ・方角を計算することで“明るさをデザイン”した家づくりをしています。
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POINT2:窓が必要な場所を改めて考える
自然光を浴びながら活動的に過ごしたい場所には、窓が必要です。そのためリビングやダイニングには、吹き抜けを使った大きな窓から光をたくさん取り込みます。
それとは逆にトイレや浴室、脱衣所といった“落ち着いて過ごしたい”場所であったり、玄関などのほぼ“通過するだけ”の場所であったり、パントリーなどの“収納目的”の場所であれば、窓が「なくてもいい」または「ない方がいい」と思いませんか?
窓が必要な場所にはしっかりと自然光を届け、不要な場所では照明器具を活用する。その他の場所では窓をつける「高さ」を計算することで、過ごしやすい明るさを保てるようにしています。
POINT3:窓の位置は“高め”にメリットあり
太陽は南に約23度傾いた軌道で移動し、夏場(夏至の正午)には約80度の角度、冬場(冬至の正午)には約30度の高さに輝いています。
つまり“30度~80度の角度から家の中に日光が差し込まれる”わけですが、下の図を見ていただくと分かるように、一般的な掃き出し窓だけでは窓の付近までしか日光が届いていません。
自然光を窓の近くだけでなく、LDK全体に届けるためには、頭上から光が入ってくる高さに窓を設置する必要があるのです。ひかわ工務店では、天井のラインに合わせて窓を設置することもあります。
(窓を高めに設置することで、外からの視線を気にしなくていいというメリットも生まれます)
POINT4:大きな窓の方角は真南よりも南寄りの東南(南南東)がベスト
家は南向きが至高!と思われがちですが、実は真南向きの家よりも南南東向きの家の方が、日光を浴びる量は多いのです。
そのため土地の大きさや形と兼ね合いをつけることができれば、家ごと南南東に向け、その面に大きな窓を設計するようにしています。
下の図を見ていただくと、少し東を向いて建っている方が“光の当たる面が多い”ことが分かりますよね。
最も活動的に過ごしたい朝から夕方まで、ずっと日の光が入るため、本来の人間の暮らしに合った生活リズムへと導いてくれます。
西日もただ眩しいだけでなく、北面にうまく当たるように設計することで、冬に寒くなりがちな北面を少し暖めることも可能です。
土地を探す際、建物プランを考える際、一般的には家の“壁面への日当たり”で良し悪しを判断してしまいがち。
それを生かすために必要なのは、このように窓を設置する場所・高さ・方角を工夫することで、“家の中への日当たり”を確保することです。
太陽の位置が低い朝夕の日差しを家の奥まで取り込める設計にすることで、より長い時間を自然光の中で気持ちよく過ごすことができますよ。
自律神経の整った生活を送るために、人間と日光は切っても切り離せない関係にあります。
高性能住宅で省エネに暮らすことはもちろん重要ですが、そのおうちで“豊かに暮らす”ために、明るさについてもしっかり計算して家づくりをしていきましょうね!
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