デザインコラム
【超入門!ざっくり家づくり講座】#52「実はできる断熱材!誤解されがちなグラスウールのメリット4つ」
家づくり講座
こんにちは、山梨県甲斐市のひかわ工務店です。
家づくりを検討し始めた皆さんなら、きっと「断熱材」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
情報を集めるうちに、もしかしたら「グラスウールは絶対に使うな!」といったコラムを目にした方もいるかもしれません。
実はグラスウールは、本来の実力を知ってもらえないまま過去の情報や誤った情報をもとに語られ“過小評価”されがちな断熱材なのです。
今回はそんなちょっと誤解されやすい断熱材「グラスウール」のメリットについてざっくり解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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POINT1:グラスウールの特大メリット4つ
グラスウールは、建築現場や家庭から出るガラスを溶かして極細の繊維に加工したエコな断熱材です。
一般的なグラスウールでは繊維の直径が7~8㎛、高性能グラスウールでは直径4~5㎛と非常に細く、この細かすぎる繊維同士の無数の隙間に空気が含まれることで断熱材として機能します。(1㎛=0.001mm)
それでは、グラスウールが持つ大きなメリットをざっくりと4つ挙げていきます。
① 変質しにくい(劣化しにくい)
グラスウールは前述の通りガラス=無機質の素材でできているため、炭素や水素と化合している有機物よりも基本的な耐久性が高い素材です。
また化合物が避けられない“加水分解”※も起きることがなく、収縮による変形や、腐食による損壊といった変化が本質的に起きにくいのも大きな特長です。
どんなに入念に防湿処理を施していても、断熱材が水分(湿気)と出会うことは回避できません。加水分解が起きないということは、断熱材にとってはあまりに大きなメリットなのです。
※加水分解……ざっくり言うと、水分がある物体と化学反応を起こして劣化させてしまうこと。分子の結びつきを水分で断ち切られてしまうため、元には戻せない。身近な例では、保管していたスニーカーのソールがいつの間にかボロボロになっている現象などが当てはまる。
グラスウールは建築してから20年経っても断熱性能が変わらないという実測データもあり、変質しにくい(劣化しにくい)グラスウールがいかに住宅向きの断熱材であるかが窺えますね。
② 燃えない
グラスウールはガラスなので、炎や煙を上げて燃えたり、焦げ付いたりすることはありません。
国からも不燃材料として認められており、建物に万が一の火災が起きた場合でも延焼を防いでくれます。
③ 高い断熱性
断熱材を熱伝導率で比較する情報をよく見かけますが、実際に家の壁に入れる際は断熱材の「厚さ」も重要になってきます。
熱伝導率と断熱材の厚さから算出された数値を「熱抵抗値」と呼びますが、熱抵抗値を基準にするとグラスウール、特に高性能グラスウールは非常に高い断熱性を持っていることが分かります。
④ 比較的安価である
他にももちろん優秀な断熱材はありますが、その中でもグラスウールは安価です。家をまるごと包む断熱材ですから、安価に済むに越したことはありませんよね。
POINT2:グラスウールはなぜ誤解されているの?
グラスウールは時に強い言葉で否定されてしまうほど、根強い誤解をされ続けています。
壁内で結露したり腐ったりする素材だと誤解されてしまうのは、実は断熱材の黎明期に悪い事例が多発してしまったからです。
グラスウールは袋入りの断熱材として一般に普及した最初の断熱材と言われています。それほど古い時代から使われている素材なのですが、当時は断熱材の建築技術が確立されておらず、現場の判断で今では考えられないような施工をされることも多々ありました。
これはグラスウールに限った話ではなく、例えばコンクリートの打設の際に、夏場はすぐ固まるからやりにくい……と水をかさ増しして施工していた、品質の低下をいとわなかった、というような業者が少なくなかった時代なのです。
グラスウールもコンクリートも、素材として非常に優秀です。しかし施工の品質がそれを帳消しにしてしまっていた時代が確かにあり、その印象が偶然なのか意図的なのかいまだに払拭しきれていません。
さらに、グラスウールの正しい施工は手数が掛かって難しいため、未だに品質の悪い施工が行われてしまうことがあります。
これも「やっぱりグラスウールは良くない」と誤解されてしまう原因のひとつです。
ひかわ工務店でも高性能グラスウールを採用していますが、グラスウールが持つ本来の性能を発揮させるために、しっかりと手間をかけて施工しています。
施工方法の詳細については、見学会等でお会いした際にご質問いただきますと分かりやすくご説明できるかと思います。
気になる方はぜひ、遊びに来てみてくださいね。
現時点で、グラスウールは“正しく施工できれば”価格以上のパフォーマンスを発揮できるメリットの多い断熱材ではないかと思います。
住宅会社選びの際はぜひ、どんな断熱材を採用しているかにプラスして「どんな施工をしているか」も聞いてみてください!
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