デザインコラム
【超入門!ざっくり家づくり講座】#53「24時間換気はなぜ“つけっぱなし”なの?留守中や帰省中もONにしておく理由」
家づくり講座
こんにちは、山梨県甲斐市のひかわ工務店です。
今年はお盆休みに実家へ帰省した、あるいは今まさに帰省中という方も多いのではないでしょうか?
実は長期間自宅を空ける場合であっても、24時間換気システムはつけっぱなしにしておくのが正しい使い方です。
今回はその理由について、ざっくりと解説していきます♪
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POINT1:なぜ24時間換気が法律で義務付けられている?
建築基準法の大きな改正が入った2003年以前、日本では「シックハウス症候群」に悩まされる人が増えていました。
シックハウス症候群は、住宅建材に使われている化学物質にアレルギーのような過敏反応が出てしまう症状です。いちばんの原因物質として挙げられる「ホルムアルデヒド」という名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
このシックハウス症候群は、本来療養すべき“家”が原因とあって大きな問題になり、2003年の建築基準法改正で建材への規制と24時間換気の義務付けが盛り込まれることとなりました。
24時間換気の義務付けの内容は、ざっくり言うと「換気システムを使って2時間以内に家の中の空気が全て新しいものに入れ替わる計画をし、24時間常に換気し続けること」といったところ。
法改正から20年が経つ現在では24時間換気システムも進化し、各社からさまざまな特徴を持った換気システムが発売されています。
POINT2:24時間換気を停めるとどうなる?
それでは、法律で義務づけられている24時間の常時換気を停めてしまったらどうなるのでしょうか?
現在の住宅建材はホルムアルデヒドの放出が極度に少なく、建材そのものによるシックハウス症候群の危険性はほとんどなくなりました。
しかし、家具に使われている接着剤から放出される化学物質のほか、ダニ、花粉、粉塵、カビといったさまざまなアレルギー物質は、24時間換気が停まれば室内に留まってしまいます。
住宅、特に注文住宅の気密性・断熱性は年々レベルが上がっていき、より外気の影響を受けにくく密閉された空間になっています。だからこそ換気システムで計画通りの換気を行えるのですが、だからこそ換気システムを停めることが文字通り人体に“致命的”な影響を与えることになるのです。
また建物の密閉性が上がることで、アレルギー物質だけでなく“二酸化炭素濃度”にも気を付ける必要が出てきました。
家族がひとつの場所に集まる食事中や就寝中は二酸化炭素濃度が上がりやすく、しっかり換気できていないと息苦しさや頭痛、眠気などを引き起こしてしまいます。
24時間換気が停まっている状態で寝てしまったら、たとえ温度湿度が快適でも寝苦しく、体調を崩す原因になってしまうでしょう。
POINT3:なぜ留守中や帰省中も24時間換気をつけっぱなしにするの?
有害なアレルギー物質の浮遊や二酸化炭素濃度が24時間換気をする理由と思うと、人がいる時だけ回しておけばいいのでは?と感じるかもしれません。
しかし実際のところ、24時間換気を停めてしまうと湿度の高い季節には湿気が籠ってカビを発生せたり、ダニの繁殖を助けてしまったりと、後から換気しただけでは解決しない悪影響が出てしまいます。
特に帰省や単身赴任といった長期間の留守では、換気しない=空気が流れないことで室内の状況が空き家と同じになり、家全体が劣化しやすい状態になってしまうのです。
留守中や帰省中も24時間換気をつけっぱなしにするのは、人体と家の健康を守るためと言えますね。
POINT4:キッチンやお風呂の換気扇も24時間つけるの?
24時間換気システムとは別に、キッチンやお風呂にも独立した換気扇がついていますよね。これらは「局所換気」と呼ばれています。
まずキッチンの局所換気は、それも含んで家全体の換気計画が成り立っている場合はつけっぱなしにします。そうではなく24時間換気システムのみで換気計画が成り立っている場合は、効率的な換気の妨げにならないように料理中などにおいが気になる時にだけキッチンの換気扇を回し、用が済んだら消します。
一方お風呂の局所換気については、非常に湿気の溜まりやすい場所なので常時つけておくのがおすすめです。
浴室の扉は締め切ることができるように見えますが、よく見るとドアの上部などに給気用のルーバー等がついています。
浴室の換気扇を回し続けることで、空調された室内の快適な空気が継続的に吸い込まれていくことになるため、その点も踏まえた換気計画が必要です。
ちなみに一般的な浴室は換気計画と切り離して考えられますが、ひかわ工務店の家では浴室も居住空間とつながっているため、家全体の換気計画の中で浴室の換気も行っていきます。
また豆知識として知っておいて欲しいのが、局所換気による「逆流」です。
気密性の高い家でキッチンの換気扇を“強”モード等で回すと、壁面や床面に設置された換気システムの排気口から逆に空気が吸い出されてきてしまう(逆流してくる)可能性があります。
そのままでは換気計画が破綻してしまうのですが、意外にも策を講じない住宅会社も少なくありません。
ひかわ工務店ではキッチンを始めとする局所換気で強力な排気が起きた場合でも“逆流”を起こさないよう、自動でパワー調節を行ってくれるDSDDという換気システムを採用しています。
逆流しないこと以外にもDSDDには優れた点が多いため、気になった方はこちらの記事も読んでみてください♪
今回の家づくり講座は、24時間の計画換気で健康に暮らすため、換気扇はつけっぱなしにしましょう!という解説でした。
疑問点がありましたら、ぜひお気軽に質問してくださいね!
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